事業内容

効率的な牛群管理と
独自の酪農スタイル

限られた人数で運営する牧場では、育成方法の効率性がとても重要です。
また育成するにあたって、判断材料となる明確なデータ、数字が必要になります。

そして私たちが住む北海道江別市の気候や土地の特徴を活かした酪農とは?
を追求し、独自のスタイルを確立しました。

IT技術に基づいたデータ酪農
効率的な牛群管理のために当牧場では数字的な根拠が欲しいと考えていました。
そのため「Farmnote Gene」を導入しました。1頭1頭の個体のゲノム検査(牛の体型や性質を決める遺伝情報の検査)のアシストを行うことができ、子牛のときにゲノムを検査すれば、その情報を育成牛の選抜や交配計画に自信をもって活用することができます。それにより理想の牛群を高い精度で管理できるのです。
また将来の酪農業界において、牛1頭1頭のゲノム情報が販売の付加価値になる事で酪農家の助力となり、未来に繋がることを願い当牧場では積極的に導入いたしました。

放牧酪農の独自のスタイル

近年、持続可能な畜産物生産・資源循環型農業として注目されている放牧酪農。多くの場合は朝から夕方まで放牧を行います。放牧のデメリットとして、春先に急に青い草を食べることで牛の便が緩くなりやすかったり、乳成分が安定しにくいことがあるため、当牧場では珍しく昼に牛を牛舎に戻します。青草を牛に食べさせつつ、牛の体調が整うように牛舎内で餌を食べさせるために昼までの放牧にしており、デメリットを解消しています。

化学肥料をほとんど入れず、マメ科のアルファルファ主体の牧草地にしているので、たんぱく質が高く配合飼料を減らすことができ、そのおかげで牛の改良が進んで乳脂肪分が平均4.5以上あります。ホルスタイン種の乳脂肪分の平均は約3.5.~3.8%程のため、乳脂肪分が高い牛乳を搾れている事が当牧場の強みとなっています。

気候に基づいた草地と牧草の運用

当牧場では1番牧草は刈り取ったら乾燥一歩手前ですべてラップをしてしまいます。(毎年の天候に合わせて行い、基本的にサイレージまでは発酵させない。)草地更新は毎年かけており、デントコーンも2年作ったらそこに牧草を蒔いて、別の牧草にデントコーンを蒔き、牧草地をぐるぐると変えることで草地の健康を保ち、雑草が生えにくいようにしています。
大変な作業だが、デントコーンの畑にもたい肥を利用できるので、たい肥の無駄がでないようにできます。

牧草を2週間くらい早刈りするので、北海道では珍しく3番草や4番草まで刈りとることがある。

飼料はほぼ自前で、自給飼料が経営方針の一つ。
牧草地ではアルファルファをメインで育てています。
(アルファルファ:タンパク質とミネラルの含量が多く、牛が好みやすい味わいなことから『牧草の女王』と呼ばれており、アメリカを中心に世界中で利用されている牧草です。)